英語の母音字の発音は一つではありません。例えば「i」は、/i/ と発音する時と、/aɪ/と発音する時があります。同じ文字なのに発音が複数あると、どの単語でどの発音をすればいいかよくわからなくなります。一見ルールがなさそうに見えますが、母音字a,i,u,e,oには、ルールがあります。この記事では、母音字の発音の基礎となるルールを解説しています。
母音字には、短音と 長音がある 。
英語の母音字(a, i, u, e, o)には、2種類の音があります。短音と長音です。
3つの短音は、ローマ字の音と一致します。(/i/ /e//ɔ/)
oだけ2つ音があります。アメリカ英語では、oは、/ɑ/と発音します。イギリス英語では、oは、/ɔ/と発音します。
*辞書によっては、/i/は、/ɪ/と表記する者もあります。
長音は、ABCD…と読んでいく時と、同じ発音です。
母音字は、単語によって、短音で発音したり、長音で発音したりします。

母音字の短音と長音をいつ、どの単語で使うかがわかったらいいな。



母音字の単音と長音については、発音のルールがありますよ!
母音字の発音ルールを知る前に、アクセントの基本を知ろう。
母音字の発音ルールを知る前に、アクセントについて知っておきましょう。
アクセントが、短音・長音どちらの音で発音するかというルールに関係しているからです。
▶を押して、単語の発音を聞いてみてください。
apple
前半apくらいまでは、はっきり聞こえました。
後半pleは、1つ1つの音がはっきり聞こえませでした。
英単語を発音すると、はっきり聞こえるところと、聞こえないところがあります。
これを、音の強弱と言います。音の強いところを、アクセントと呼びます。


母音字 発音ルール
母音字の発音ルールは、短音・長音それぞれ2つあります。
言葉で解説していますが、発音ルールについて慣れていない方にはわかりづらいと思います。
必ず例になっている単語を見て、ルールを一つ一つ確認することをお勧めします。
母音字が、短音になるルール
語末の子音字の前 アクセントになる母音は、短音。
語末の子音字の前で、アクセントになる母音は、短音になります。下の単語を見てみましょう。
sit /sɪt/
sitのiが、短音発音になるルール
- 単語の最後が、子音字で終わっているため。
- 語末以外、母音字がないため。
アクセントのある母音で、その後に同じ子音が重なる時は、アクセントのある母音は、短音。
sitting /sɪtɪŋ/
sittingの最初のiが、短音発音になるルール
- 最初のiは、アクセント。
- 最初のiの後ろに、同じ子音字が2つ(tt)並ぶため。
母音字が、長音になるルール。
語末が母音字で、他に母音がない時は、長音。
単語の最後が母音字で、単語の最後以外に母音がない時は、長音になります。


円周率を意味するこの記号は、piと呼ばれます。iの発音は、/aɪ/になります。理由は、2つあります。
pi /paɪ/
piのiが長音発音になるルール
- 単語の最後が、母音字(=i)で終わっているため。
- 語末以外、母音字がないため。
語末がe、eの前が子音1文字、その前がアクセントのある母音の時、アクセントのある母音は、長音。
site /saɪt/
siteのiが長音 発音になるルール
- 語末がeで終わっている。(このeは、発音しません。)
- eの前が、子音字1つである。
- 子音字の前は、母音で、アクセントになる。
最後に
以上が母音字の発音についての基本的なルールになります。
ルールを一回読んでわかりづらかったと感じたかもしれません。
最初は、誰でもわからないと感じると、私は自分の経験から感じています。
私自身も何度もルールについて読み、単語を見る度にルールを当てはめて読んできました。
その結果、年月をかけて、少しずつルールが頭に定着していき、生徒さんに自信を持って教えられるようになりました。
発音のルールを理解するのは時間が必要です。
母音字の発音が気になったら、何度もこの記事に戻って、ルールを確認してください。
その積み重ねが、発音への理解を深め、正しい発音へとつながります。
この記事が発音に興味を持つきっかけになれば、幸いです。
以上最後までお読みいただきどうもありがとうございました。