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イースター(復活祭)の意味・起原と、カナダ アルバータのイースター。

春が近づくと、カラフルなたまごやうさぎのデコレーションをよく見かけます。これらのデコレーションは、イースターに関係しています。でもイースターってそもそも何なのか?…よくわからないという方も多いと思います。この記事では、カナダ在住5年目の私が実際に現地で見た・聞いた・体験したことを基にイースターについてご紹介します。

この記事を書いている人

カナダ在住 6年目 
Leco (れいこ)

  • カナダ アルバータ州に高校留学(1年)。
  • 留学先で出会った夫と20年後に国際結婚、永住権取得。
  • カナダ アルバータ州 エドモントン在住 (2019年~)。
  • 普段は、フリーランス オンライン 英語&日本語教師、コーチ。
目次

イースターとは?

イースターとは何でしょうか。
『デジタル大辞泉』では、イースターは以下のように定義されています。

イースター【Easter】
キリストの復活を記念するキリスト教の祝日。春分後の最初の満月の次の日曜日に行われる。イースターサンデー。復活祭。《季 春》

『デジタル大辞泉』

イースターとはキリスト教の祝日です。

聖書によると、イエス・キリストは、十字架に磔にされて亡くなりましたが、死後3日後、キリストは死から復活したと言われています。この聖書に書かれた出来事を祝うのが、イースターです。

イースターの祝日は、1週間ある。

キリスト教のカレンダーによると、イースターは1週間あります。
キリストが死から復活した日が、Easter Sundayです。Easter Sundayの1週間前をHoly Weekと言います。

Holy Weekの曜日に特別な名前がつけられています。

Palm Sunday

Easter Sundayから数えて、一週間前の日曜日をPalm Sundayと言います。Palmは、ヤシの木を意味します。
キリストがエルサレムに到着した時、人々はヤシの葉を手に持って彼の到着を祝ったことに由来します。

Photo by Thomas Lefebvre on Unsplash

Holy Thursday

Palm Sundayから四日後の木曜日を、Holy Thursdayと呼びます。これは、最後の晩餐を祝う日です。
最後の晩餐は、レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画の一つとしてよく知られています。

Good Friday

Holy Thursdayの翌日は、Good Fridayです。
キリストが十字架に磔にされて亡くなったことを祝うのが、Good Fridayです。

student

キリストが亡くなった日に、good(=良い)でいいの?

Leco

Goodは、God(=神)から派生した言葉と言われています。

Good Fridayは、昔はGod Fridayだったかもしれません。

Good Fridayは、キリスト教を信仰する国の多くで、祝日になっています。
カナダでも、Good Fridayは、祝日です。カナダでは、Palm SundayとHoly Thursdayは、祝日ではありません。

Holy Saturday

キリストが亡くなった次の日をHoly Saturdayと呼びます。
教会では、ミサが行われ、亡くなったキリストを祈ります。

Easter Sunday

聖書によると、キリストは亡くなりましたが、信者は彼が復活すると信じており、3日後にキリストが復活しました。
Good Friday(金曜日)から数えて3日後の日曜日は、Easter Sundayと呼ばれる祝日です。
Easter Sundayは、キリストの復活をお祝いする日です。教会では、特別なミサが行われます。

Easter Monday

キリスト教のイースターは、Easter Sundayまでです。
カナダでは、Easter Sundayの次の日を、Easter Monday(振替休日)としています。

カレンダー上は、Good Friday+週末+Easter Mondayと4連休ありますが、実際は4連休を取っている人は少ないです。
カナダ アルバータ州の法律では、Good Fridayだけを祝日としています。Easter Mondayは祝日ではありません。

毎年、イースターの祝日は、日が異なる。

カナダで数年住んでいると、毎年イースターの時期が違うように感じました。
カレンダーを見ると、毎年、イースターの日が異なります。

2025年2026年2027年
Good Friday4月18日4月3日3月26日
Easter Sunday4月20日 4月5日3月28日

毎年、イースターの日が異なる理由は、辞書の『イースター』の定義に書かれています。

イースター【Easter】
キリストの復活を記念するキリスト教の祝日。春分後の最初の満月の次の日曜日に行われる。イースターサンデー。復活祭。《季 春》

『デジタル大辞泉』

定義に書かれた満月🌕という言葉がポイントです。イースターの祝日は、月の満ち欠けを基にして決まります

月の満ち欠けで日を計算するカレンダーは太陰暦です。
私たちが日常的に使っているのは太陽を基にした太陽暦です。

月の満ち欠けと太陽の周期は、同じではありません。
月は15日で満ち欠けます。太陽は365日で地球を一周します。

月の動きでイースターの日を計算するため、太陽の動きのカレンダーではイースターの日がずれるというわけです。

イースター 言葉の語源

Easterという言葉の語源は、Eostreという言葉です。Eostreは、春の神様の名前です。
Eostreを象徴する動物は、🐰うさぎと言われています。
イースターにうさぎをよく見るのは、Eostreという神様に関係しているからです。

Photo by PAÏMA BEAUTE on Unsplash

語源辞典には、Easterについて次の記載があります。

Easter
Bede writes that Anglo-Saxon Christians adopted her name for their Mass of Christ’s resurrection.

‘Easter’ “Etymonline”

アングロサクソン系のキリスト教徒(Anglo-Saxon Christians)は、彼女の名前(Eostre)をキリスト復活(Christ’s resurrection)のためのミサ(Mass)に採用した。(adopted)

Easterはキリストの復活を祝う日ですが、名前はキリスト教ではない神様の名前を採用したということになります。

イースターエッグ

キリスト教だけでなく、多くの文化で卵は生命を象徴します。
イースターの卵は、特にキリストの復活を意味すると言われています。
また卵はキリストの遺体を入れた棺桶を指すという別説もあります。

イースターエッグの由来

イースターエッグは、キリスト教の教派の一つ東方正教会に由来すると言われています。
東という名前があるように、東方正教会は、主に東ヨーロッパの地域で信仰されいます。

Photo by Homo studio on Unsplash

カナダ エドモントン &近郊でよく見る イースターエッグ

カナダではカラフルなイースターエッグが店頭に並びますが、エドモントンとその近郊では独特なイースターエッグを見ることができます。

エドモントンとその近郊には、ウクライナ・ロシアをルーツとした方が多く暮らしています。
そのため、ウクライナやロシアを起源とするイースターエッグをよく見ます。

アルバータ州で最も有名なイースターエッグは、vegrevilleという小さな町にある巨大イースターエッグです。

カラフルな卵もいいですが、ウクライナなロシアのイースターエッグも伝統的なパターンや色が素敵です。

ファーマーズマーケットやクラフトマーケットに行くと、伝統的なパターンと色のイースターエッグがたくさん売られています。

アルバータ州 ファームで体験した イースター

子供たちが、イースターエッグを探す Egg huntは有名ですが、私のホストファミリー(アルバータ州の小さなファーム)では、一風変わったことをします。

Photo by Gabe Pierce on Unsplash

Easter Sunday直前に、ゆで卵を作り、殻を好きな色に塗ります。
Easter Sundayの当日、ファームの敷地内の広い場所に卵を持っていきます。
そして、それを思いっきり投げます。

地面にたたきつけられた卵が割れれば、幸運が来たというしるしです。

投げた卵は、回収しません。ホストマザーによると、野兎やオオカミ・野鳥が卵を食べてくれるからだそうです。
何ともワイルドなイースターを体験しました。😅

イースターに食べるもの:Hot Cross Buns

私が住むカナダ アルバータ州では、イースターが近づくと、Hot Cross Buns (ホット クロス バンズ)というパンが、店頭に並びます。

中はふわふわとした食感、オレンジの香り、レーズンの甘さ、シナモンのスパイスがきいたこの時期だけのパンです。口に入れると広がるオレンジ・レーズン・シナモンの味は、なんだかカナダらしくないようなオリエントな雰囲気がします。

Hot Cross Buns (ホット クロス バンズ)の由来

Hot Cross Bunsには、表面に白い線があります。これは、crossです。crossには、以下の意味があります。

cross 【名詞】

an object in the shape of a cross that people were killed on, used as a symbol of Christianity:

‘cross’ ”Cambridge Dictionary”

Cambridge Dictionaryの定義では、人々が殺される十字の形をしたもの(= the shape of a cross that people were killed on)、キリスト教のシンボル(=a symbol of Christianity)と書かれています。

Hot Cross Bunsの表面の白い線は、「(キリストが磔にされた)十字架」を指しているというわけです。

イースターを楽しもう。

日本にいても、イースターエッグの色づけをしてみたたり、Hot Cross Bunsのレシピを英語で探してみて作ったりと、イースターを楽しめます。実際にやってみるとよりイースターへの理解が深まると思います。

また国や地域によってもイースターの祝い方は異なります。
いろんな国の方とイースターについて話してみるのも異文化理解につながります。

いろんな形でイースターを知り、楽しんでください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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