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3月14日は、パイの日。pieとpiの語源を考えよう。

日本では、3月14日はホワイトデーですが、カナダではパイの日として知られています。(カナダでは、ホワイトデーはありません。)どうして3月14日がパイの日になったのかと、英単語piとpieの語源、お菓子 チョコパイのルーツについて、この記事でご紹介します。

この記事を書いている人

カナダ在住 6年目 
Leco (れいこ)

  • カナダ アルバータ州に高校留学(1年)。
  • 留学先で出会った夫と20年後に国際結婚、永住権取得。
  • カナダ アルバータ州 エドモントン在住 (2019年~)。
  • 普段は、フリーランス オンライン 英語&日本語教師、コーチ。
目次

英単語には、2つのパイがある。

英語には、パイと発音する単語が2つあります。ひとつずつ単語を紹介します。

pie と書いて、/paɪ/と読む

pieというスペルで、/paɪ/と発音する単語があります。

pie /paɪ/

a type of food made with meat, vegetables, or fruit covered in pastry and baked

‘pie’ ‘Cambridge Dictionary’から抜粋

Cambridge Dictionaryによると、食べ物の一種(=a type of food )で、フルーツや野菜、お肉をパイの生地(=pastry)で包んで焼いたもの(=baked)と書かれています。
おいしいパイのことですね。

Photo by RAPHAEL MAKSIAN on Unsplash

pi と書いて、/paɪ/と読む

もうひとつpiというスペルで、/paɪ/と発音する単語もあります。

pi /paɪ/

the number (approximately 3.14) used to calculate the size of circles

‘pi’ ‘Cambridge Dictionary‘から抜粋

Cambridge Dictionaryには、3.14という数字(=the number) で、円のサイズを計算する(=calculate) ために使われる(=used) という意味が書かれています。

算数の授業で習う円周率のことです。

パイの日の由来は、piという単語。

3月14日という日の数字を見ると、円周率の数字3.14と同じです。つまり、3月14日は円周率のpiの日だと言えます。

student

円周率を祝う人ってどのくらいるのかなぁ?

piの日のアイデアは、科学博物館のスタッフ

円周率を祝うpiの日は、1988年、カリフォルニア州 サンフランシスコの科学博物館 エクスプロラトリアムの物理学者Larry Shawさん のアイデアです。

エクスプロラトリアムのホームページには、piの日に関する記事があります。

このアイデアをShawさんが思いついたのは、スタッフが集まって、ブレインストーミングをした時のことでした。

In 1988, three years after the death of Exploratorium Founder Frank Oppenheimer, staff gathered at a retreat in Monterey, California, to soul search and brainstorm.  It was there that Shaw linked March 14 (3.14) with the digits of pi (3.14159…), seeing it as an extraordinary opportunity to bring Exploratorium staff together. And π Day was born. 

A Slice of Pi (π) Day History’ カリフォルニア州 サンフランシスコの科学博物館 エクスプロラトリアム ホームページより抜粋

記事には、piの日を祝う1年目、Larry Shawさんは、妻と一緒に、 博物館内にテーブルをセットし、フルーツパイとお茶を用意したとあります。

On the first π Day, at 1:59—the π numbers that follow 3.14—Larry and his wife, Catherine, set up a table on the museum’s floor topped with fruit pies and a tea urn for the celebration.

A Slice of Pi (π) Day History’ カリフォルニア州 サンフランシスコの科学博物館 エクスプロラトリアム ホームページより抜粋

初めてpiの日を祝ったその時から、お菓子のpieも登場していたことがわかります。

3月14日。売られるのは、piのpie。

1988年、カリフォルニア州 サンフランシスコの科学博物館 エクスプロラトリアムで始まったpiの日が、いつの間にかカナダにも広がりました。

2025年現在では、この日が近づくとお菓子屋さんには、デザートのpieが並びます。

ただのパイではなく、円周率のpiもちゃんとあります。😊

pi, pieの語源

piとpieは、綴りはほとんど同じで、発音まで同じです。言葉の起源が同じなのではないかと思うかもしれません。しかし、2つの単語には全く違うルーツがあります。

piの語源

円周率のpiの語源は、ギリシャ語のアルファベットです。

語源辞典によると、このアルファベットの文字が、英語圏で円周率の意味で使われるようになったのは、1841年からだそうです。

Photo by Taso Katsionis on Unsplash

pieの語源

デザートのpieの語源は2つあると言われています。

1つ目の語源は、言葉のルーツを中世のラテン語と考える説です。語源辞典によると、中世ラテン語でpieは、「お肉やスパイスを入れて、生地を焼いた料理」と言う意味があったそうです。
英語圏でpieが上記の意味で使われ始めたのは、12世紀の終わりだそうです。

Photo by Zdeněk Macháček on Unsplash

2つ目の語源は、magpie、日本語では「カササギ」と呼ばれる鳥に関係しています。(上の写真の鳥です。)
magpieというスペルには、pieが含まれています。

pieは、古いフランス語で、「鳥」という意味があったそうです。
pieには、「たくさん何かを収集すること」という意味もあります。
鳥が巣を作るためにたくさんの枝を集めてくるという部分にも関係しているように思います。

お菓子 チョコパイの語源

日本や韓国には、チョコパイと言われるお菓子があります。このパイは、piとpieどちらの言葉を語源としているのでしょうか。

私が、韓国旅行で買ったPNBのチョコパイ

ロッテ チョコパイは、販売元のホームページに 以下のフレーズがたくさん書かれていました。

まぁるい幸せ

Lotte チョコパイ ホームページより抜粋

「まぁるい」がチョコパイの語源とは書かれていませんが、言葉から推測すると、円周率のpiの意味が語源のように感じます。

最後に

カナダでは 3月14日は、パイの日について紹介しました。内容を簡単にふりかえりましょう。

パイの日は、円周率3.14にちなんで、1988年、カリフォルニア州 サンフランシスコの科学博物館 エクスプロラトリアムの物理学者 Larry Shawさんが設定しました。

英単語には、/pai/と発音する単語が、2つあります。piとpieです。

pi=円周率 3.14  pie = お菓子のパイ

3月14日という日付が円周率と同じことから、piの日となりました。
その日を祝う際に、pieを用意したことからpieの日としても認知されるようになりました。

この日に北米にいらっしゃるという方は、piと書かれたpieを買ってみるのはどうでしょうか。
日本の3月14日はホワイトデーですが、お菓子のパイを買ってpiの日として楽しんでみるのもいいと思います。
どこにいても、パイの日を口実にして、おいしいパイにかじりつきたいものです。🤤

最後までお読みいただきありがとうございました。

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