「自分で書いた英文が正しいかを確認したいけれど、どうしたらいいかわからない。」という質問をよく生徒さんからいただきます。この記事では、英文を確認するためのツール=英和辞典と英和辞典のどこを見て判断すると正しいとわかるかをご紹介します。ぜひ参考になさってくださいね。
自分で書いた英文を確認するツールは、英和辞典
自分で書いた英文を確認するツールとして、最も信頼できるツールは英和辞典です。
辞書だけで、英文が正しかどうかわかります。
私が生徒さんにお勧めしている英和辞典は、こちらです。
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📍辞書の選び方については、以下の記事をご覧ください。

なぜ、英和辞典は最も信頼できるツールなのか?
英和辞典を編纂しているのは、英語を長年研究している大学教授です。
つまり、大学教授たちの専門的な知識が、英和辞典につまっています。
その分野の一流が編纂しているのですから、最も信頼できるツールと言えます。
それだけでなく、英和辞典は、初めて発売されてから、版を重ねています。
版は、印刷回数を指します。
例えば、第8版は、初めて発売されてから8回印刷をしているという意味です。
辞書は、初めて発売された時のものを基に、新しく印刷するたびに、
時代に合わせて新しい言葉を取り入れたり、古い言葉を抜いたりして、修正しています。
ということは、英和辞典は、現在の英語に関する知識だけでなく、
歴代の英語研究が詰まっていると言えます。
つまり、英和辞典は、歴代の英語研究、教授たちの努力と知識の全てがぎゅっと詰まっています。
英和辞典を使うということは、歴代の英語研究者から適切なアドバイスをもらえると言えるでしょう。

辞書の話を聞くと、なんだか、とても心強いと感じました。
👂ちなみに、英和辞典にとどまらず、辞書と呼ばれるものは全てその分野の専門家が編纂しています。
自分で書いた英文を確認するには、
例:I enjoyed a trip to Kagoshima.
上の文を、自分で書いたとします。
まず、英和辞典で文の本動詞を引きます。
上の文の本動詞は、enjoyです。
enjoyを辞書で引きましょう。
動詞を調べたら、まず、自分が使いたい意味を確認します。
動詞によっては、1つ以上意味があります。
辞書の動詞の項には、番号がふられています。
この番号が、意味の数になります。
1番から順番に、よく使う順に並んでいます。


使いたい意味が見つかったら、番号の直後に書かれたSV, SVC, SVO, SVOO, SVOCのような記号を確認します。
この記号が、英文が正しいか判断するポイントになります。
動詞の日本語の意味の前に書かれたSV, SVC, SVO, SVOO, SVOCなどが、
英文が正しいか判断するポイントになります。
辞書の記号解説
辞書の主な記号について解説します。
以下の記号は、多くの辞書で共通に使われているものです。
- S = subject = 主語
- V = verb = 動詞
- O = object = 目的語 (日本語では、「~に」「~を」に当たることが多い。)
- C =complement = 補語
自分の持っている辞書の記号について知りたい時は、辞書の最初もしくは最後にある付録
をご覧ください。たいてい記号の意味は辞書の最初か最後に書かれています。
📍SVやSVOについて詳しく知りたい方は、こちらの動画もお勧めです。
記号の意味がわかれば、記号の順番と自分の文が同じ順番かを確認します。
① まず、自分の英語の語順をチェックします。


主語は、「~は」に当たる部分です。この文では、「私は」=Iです。
動詞は、「する」に当たる部分です。この文では、enjoyです。
目的語は、「~をenjoyする」の「何を」に当たる部分です。この文では a tripになります。
②動詞の形と自分の英語の語順が同じか確認する
英和辞典で見ると、enjoyの「楽しむ」の意味は、SVOを使うと書かれています。
自分の文を見ると、主語+動詞+目的語、つまりSVOの語順になっています。




辞書に書かれた文の形と自分で書いた文の形が同じである
=正しい英文が書けたと判断できます。
文の形では確認できない部分を、確認する方法。
目的語の言葉を辞書で引く
先ほどの例文、I enjoyed a tripまでは、正しいと確認できましたが、to Kagoshimaの部分はまだ確認できていません。
to Kagoshimaの部分が正しいかどうかを調べる方法をお伝えします。


to Kagoshimaが正しいかどうかを調べるには、tripを辞書で引きます。


tripを引くと一緒に使う前置詞が掲載されています。
英和辞典に一緒に使う前置詞がtoとあるので、これでto Kagoshimaは正しいと判断できます。
その他 時間・場所は前置詞を引く。
時間
例:I enjoyed a trip to Kagoshima in Spring.
in Springを確認したい時は、前置詞inを英和辞典で引きます。




in の意味の中に「…の内に【時】」とあるので、その項を見ます。
すると、例文で、in springが書かれています。
辞書にin springと書いているので、この表現は正しいと言えます。
場所
例:I enjoyed a trip to Kagoshima in Japan in Spring.
in Japanを確認したい時も、前置詞inを英和辞典で引きます。




in の意味の中に「…の中に【位置】」とあるので、その項を見ます。
すると、例文で a town in Spain が書かれています。
街+国という順番は、Kagoshima in Japanと同じ構造ですから、これは正しい表現と言えます。
【重要】辞書で調べて正しいかったことを、他のツールで調べない。
辞書で調べて、自分の書いた英文は正しかったと判断できました。
これで、英文の確認は終了です。
これ以上調べる必要はありません。
辞書で調べて正しかったことを、他のツールで調べない。
生徒さんを見ていると、辞書で調べてから、個人のYoutubeやブログ、chatGPTなどでさらに確認する方が多いです。
個人のYoutubeやブログ、chatGPTなどが間違っているとは言いませんが、辞書以上の情報を得ることがあります。
教師から見ると、生徒さんのレベルではまだ学ぶ必要がない情報を与えていると感じていることがあります。
情報を得すぎると、何が正解かわからなくなります。
信頼できる辞書の情報だけを使いましょう。



辞書で文の形を確認して正しい文ができたら、
「自分の作った文が正しい。」と毎回言い聞かせましょう。
この言い聞かせが、自信につながります。
辞書を基に文の形を調べる癖がついてくると、自分で「自分の英語が正しい」と言えるようになります。
毎回辞書を開いて、文の形を調べる癖を作りましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
あなたの英語学習が実りあるものになりますように。